スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

7月17日

7月17日に関する動画を上げておきます。キャンディーズは一回も引退という言葉を使っていません。


キャンディーズ, 1977年7月17日、日比谷野外音楽堂 by MarieDubois2


スポンサーサイト

スウェーデンに寝たきり老人はいない?

スウェーデンには寝たきり老人がいないと言われたことがあり、一方ではそれは間違っているという批判もあった。字義通りにとらえるならば、両者とも間違っている。まず90年代までのスウェーデンの施設はサービスハウス、老人ホーム、ナーシングホームなどに別れていた。エーデル改革によってこれらの施設は住居化され、特別な住居と呼ばれるようになった。

エーデル改革以前には、施設によって「寝たきり老人」の割合には差があった。この問題が話題になった頃、良く紹介されたのは日本からの視察者が行く サービスハウス(ケア付き住居)で、サービスハウスは介護度の低い高齢者が住む住居であった。このためサービスハウスには寝たきりの高齢者はいなかったと思われる(なおスウェーデンの寝たきり老人について書いている人のうち、私の知る限り誰も文献調査をしていない)。介護度の高い高齢者が住んでいたのはナーシングホームで、当時は医療機関であった(日本からの訪問者はいなかった?)。80年代の後半、日本の長期ケア施設における「寝たきり老人」の割合は約34%であり、同様にスウェーデンでは約4%であった(1995年に発行された厚生省高齢者介護対策本部事務局監修「新たな高齢者介護システムの構築を目指して」234ページに、その数字は引用されている。なお元の調査は1985年に行われた施設の全数調査で、1987年に報告書が公表されている)
そもそも比較の対象が間違っているのである。スウェーデンには「寝たきり老人」がいないと言われたのは、文字通り一人もいないということではなくこの大差が問題とされたのである。そしてこれは寝かせきりになって(されて)いる老人が多いという批判でもあった。

なお、スウェーデンで寝たきり老人がいないのは在宅での24時間介護が普及しているからだと言われることがある。しかしこれもおかしい。ナイトパトロール などによる24時間介護が普及しているのは事実であるが、24時間介護が普及するということは相対的に介護度が高い人も在宅で看られるということであり、 単純に考えるならば在宅での寝たきり老人が増えても良いのである。スウェーデンで在宅での寝たきり老人が少ないのはいくつかの理由がある。第1は、スウェーデンでは高齢者が子供たちと一緒に暮らすということはほとんどないので、介護が必要な高齢者は連れ添いかホームヘルプの介護を受けているのが普通である。第2に、24時間介護の普及により介護度が高くなっても在宅に住み続けることが可能になったが、一般的に在宅での介護と施設での介護の境界線は常時介護/看護を必要(常に職員が近くにいる)とするかどうかである。もし常時看護/介護が必要になれば、施設(特別な住居)に移るのが普通である。なおガンの末期症状などでも在宅に住み続けることが出来るが、末期症状であるということは常時看護/介護が必要であるということと同じではない。

なお政府の他の報告書によれば、(自称)ナーシングホームにおける寝たきり老人の割合はおよそ4%(1998年)で、その後このような調査は行われていない。また全国統計においては特別な住居以外に種類分けは行われていないので、分母に何を持ってくるかによって数字は変わる。しかし私個人の施設などの訪問経験から言えるのは、寝たきり老人はいないわけではないが、非常に少ないということである。

2年ほど前に、読売新聞にも「スウェーデンには寝たきりはいない」という記事が出たので、その情報源を聞こうとしたが、編集部からは返事がなかった。記事を読んだ限りではいくつかの施設訪問がメインであったようである。スウェーデンで寝たきりが考えられるのはガン、ALSなどの病気、老衰などの末期症状などであることが考えられる。

(2016/07/10追加)
上記の4%という数字は1985年に行われた施設調査(Socialstyrelsen, Att bo på institution, 1987)からの引用であるが、これは全施設調査なので少し訂正が必要である。この調査の対象は老人ホーム、長期療養施設/ナーシングホーム、精神医療、障がい者ケアで、また寝たきりには一時的な人も含まれる。このため上記の数字から一時的な寝たきりを除外し、老人ホームと長期療養施設/ナーシングホームに限定して再計算した。これによると老人ホームにおける寝たきりの割合は0.7%、医療施設に含まれる老年科/ナーシングホーム5.6%で、両者を含むと3.1%になる。なおこの調査には同じように認定によって入居するサービスハウスは住居基準を満たしているので、施設の定義には含まれていないことに注意する必要がある(サービスハウスの対象は介護度が軽度の高齢者なので、サービスハウスを含めなくても結果的には影響しない)。
上記の数字からもわかるように、80年代老人ホームには寝たきり老人はほとんどいなかった。主にいたのは病院の老年科あるいは(初期医療に所属していた)ナーシングホームである。このため、「いる、いない」はどの様な施設を訪問したかにもよる。なお現在、そのような統計あるいは調査はないので数字的には不明であるが、個人的には2-3%ぐらいではなかろうかと想像している。ただし以前に比べて在宅での看護の可能性が増えているので、特にガン患者などは終末期を在宅でおくっている可能性は高い。
(2017年7月13日追加)

高校生のアルバイト

夏休みに働くというのは、スウェーデンの高校生にとって重要で、市も重要視している。夏のアルバイトが生徒の初めての就労経験で、自分の収入を得ることができる。本人がアルバイトを自主的に見つけるが、市も就労援助を行っている。例えばストックホルム市ではこの夏に8千人分のアルバイトを作り出した。大抵の場合、公園の管理、高齢者ケア、保育分野などでのアルバイトを3週間行う。給与は年齢ごとに異なり、16歳児で1時間当たり83.5クローナ、19歳児は122クローナである。もちろんこれらの収入は課税されるが、年間収入が1万8千クローナに達しないと思われる場合は国税庁に源泉徴収額の免除あるいは減額を申請する。

アルメダール週間

今日から10日まで、ゴットランド島のヴィスビュ市において、スウェーデンで最大の政治週間が開かれている。中心となる公園の名前がアルメダーレン(Almedalen)であることからアルメダール週間と言われる。
1968年に夏のバケーションで島に滞在中であった当時のパルメ教育大臣が、トラックの荷台から演説したのが始まりである。1981年にはすべての党が参加するようになった。今年はおよそ3800の催しが行われる。各党それぞれの日が設けられていて、政治、経済、社会問題など、広い話題について議論/講演が行われ、新聞、テレビは連日中継、報道を行う。

スウェーデン的なのは国の専門機関も参加していることで、例えば高齢者ケアであれば社会庁が参加して現状の問題および対応などについて講演、意見交換を行う。同様にして、社会保険庁や統計庁も参加して担当分野の議論を行う。


Olof_Palme_1968.jpg

トラックの荷台で演説するパルメ教育大臣、1968年。スウェーデン語版Wikipediaより


アルメダール週間(英語)

過去のアルメダール週間(写真)

2016/07/03加筆、修正
プロフィール

Taro

Author:Taro
OKUMURA CONSULTING社代表
Sweden

スウェーデンの社会政策などを日本に紹介する仕事をしています。
詳しいプロフィール

カウンター
検索フォーム
カレンダー
06 | 2016/07 | 08
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
RSSリンクの表示
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。