家賃の決定

数日前に、住宅会社から来年度の家賃改定について連絡が来た。平均して0.5%上がるというものである。私が住んでいるのは市の住宅公社のアパートであるが、家賃は住宅公社と借家人協会との交渉で決まる。
スウェーデンではNPO団体である借家人協会は大きな役割を担っている。借家人協会はわずか53万世帯が加盟しているだけであるが、スウェーデン最大の借家人協会で、事実上ほぼすべての賃貸住宅に関して家主と交渉を行う。住宅が公営あるいは民営を問わず、居住者が借家人協会の会員であるかどうかは問わない。もちろん本人が自分で家主と交渉を行うのであれば、これを妨げるものではない。
最近の統計によれば借家人協会は750名の職員を有し、1425の地方協会から成り立っている。地方での交渉を行うのは地方協会の会員から選ばれた役員で、およそ1万人になるといわれている。借家人協会は歴史的に労働運動および社民党に近かったが、最近ではこれは薄れ、どの政権に対しても住宅政策に関して意見を述べている(設立は1915年)。なお高齢者ケアにおける特別な住居などの家賃も対象になる(以前に、あるグループホームの家賃が適当かどうかが話題になった)。
借家人と家主の間で賃貸に関する問題が起これば、全国8箇所にある賃貸委員会に申し出る。たとえば、借家人が家主の許可なく部屋を貸し出し、その結果契約が破棄されたとか、家賃が異常に高い場合とか、これらは賃貸委員会にてその合法性/妥当性が判断される。

追加
借家人協会の財政を調べてみた。会員の会費が一番大きく、次に多いのが交渉費用代である。この交渉費用代は家主が借家人協会に支払うもので、現在一戸当たり年間144クローナである。この費用は他の費用と共に家賃に含まれているので、入居者が意識することはない。他の費用の中には水道代、洗濯室の使用料などの共益費も含まれている(共益費をどこまで個人別にしたら良いかというのは徴収の効率性を考慮して家主が決める。なお電気代は含まれていない)。なおスウェーデンでは賃貸住宅の台所は冷蔵庫、冷凍庫、レンジなどの設備はすでに整えられている。もちろん暖房(温水による集中暖房)も込みである。

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