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選挙制度

 スウェーデンは統一選挙で、国会、市議会、県議会の選挙が同時に行われる。法律によって4年に一度、9月の第3日曜日に行われることが決まっている。解散総選挙も可能であるが、スウェーデンでは1958年に行われたのみである。

 スウェーデンの国会は349議席からなる一院制で、任期は4年である。全国は29の選挙区、5668の選挙投票区に分かれており、1選挙投票区は約1000-2000名の有権者が対象である。総議席349のうち310議席は各選挙区の定数議席で、選挙ごとに各選挙区の有権者数を元に決められている。残り39議席は全国調整議席で、国全体を一つの選挙区と見立てて、各政党の議席数が得票数に比例するよう調整配分が行われる。スウェーデンの選挙方式は名簿式比例代表制と呼ばれ、各政党の議席数はラグ方式(各党の得票数を1.4、3、5・・・と1.4以外は奇数で、商の大きい順に定数に達するまで割ってゆく)によって議席数が決められる。また弱小政党の議席獲得に対して一定の制限が加えられており、全国の投票数のうち少なくとも4%を得ていなければ議席を得ることは出来ない。ただし一選挙区で少なくとも12%の投票数を獲得すれば、当該選挙区でのみ議席配分が認められる。

誰が投票できるか。

1)スウェーデン国籍で以下の条件を満たしていれば、国会、県議会、市議会3つの全てに選挙権がある。 

少なくとも投票日当日に18才になっていること。
選挙の30日前に、その選挙区に住民登録していること。
有権者名簿ののっていること。
2)EU諸国、アイスランドおよびノルウェーの住民は、住民登録をしていれば県議会と市議会に選挙権がある。その他の外国籍の住民は選挙前に最低3年間スウェーデンに住民登録をしている必要がある。

どこでいつ投票できるか。

当日投票所にて
期日前投票制度
外国にて、大使館で行うか郵便投票
代理人制度 

選挙権カード

 投票日の3週間前までに、投票権のある人すべてに選挙権カードが送られてくる。この用紙には投票所の場所ならびに時間(普通は8時から20時まで)などが書かれている。

投票用紙

国会への投票用紙は黄色で、用紙の両端に2本の線が引かれている。
県議会への投票用紙は青色で、用紙の両端に1本の線が引かれている。
市議会への投票用紙は白色で、用紙の端には線は引かれていない。

 上記の選挙用に3種類の投票用紙がある。白紙用紙の場合、党名を記入すると有効となるが、白紙のままで使用すると無効である。

党名と立候補者の名前が記入
党名のみ
白紙用紙

当日投票所にて

 投票所に入るとスウェーデン人の場合は3枚、外国人の場合は2枚の投票用紙を入れるための封筒が渡される。一つの封筒に一枚の投票用紙を入れる。この封筒を選挙管理人に渡し、身分証明書を見せる。選挙管理人は有権者名簿をチェックした後に、封筒を投票箱に入れる(本人が入れるのではない)。

代理人投票

 病気、身体障害或いは高齢のため投票所に行けない場合、親戚や代理人などに投票用紙を託すことが出来る。証人の前で投票用紙を封筒に入れ、さらにこの封筒を外封筒に入れて、外封筒には本人、証人及び代理人が必要事項を記入する。なお代理人制度とは本人の代わりに投票の委託ではなく、本人の投票用紙を投票所に運ぶ代理という意味である。

事前投票制度

 投票日の18日前から市が定める投票所にて投票ができる。以前は郵便局が行っていたが、2006年から市の選挙管理委員会の責任になり、学校、図書館、市役所、駅、ショッピングセンターなどでも投票が可能になった。選挙当日における投票所での投票と同じであるが、投票用紙を入れた封筒と選挙権カードを外封筒に入れることが異なる。全国どの投票所で投票しても良い。投票用紙を入れた外封筒は各自の選挙区に運ばれる。なお期日前投票での投票を後悔した場合は、当日投票所で再度投票することができる。この場合、本人の期日前投票は無効となる。なお病院、高齢者施設、刑務所などにおいても期日前投票を行うことができる。

個人投票

 立候補者名が書かれた投票用紙を使って、個人投票をすることができる。個人投票で選ばれるためには、その党の投票数の最低8%を得なければならない。投票用紙に書かれた政治家の欄に×を付ける。なお選びたくないからという理由で、政治家の名前に横線を引いてもこれは結果に影響しない。

開票

 開票は投票所で行われる。前日までに投票された投票用紙は各投票所に運ばれ、当日投票分の開票が行われてから期日前投票分が開票される(当日投票は期日前投票よりも優先されるので、当日投票をした人が期日前投票をしていた場合は、期日前投票が無効になる)。投票所では、国会、市議会、県議会の順に各政党の投票数のみが計算され、県行政庁に電話連絡される。投票日の午後10-11時頃にはおよその国会の議席配分がわかる。

 投票用紙は県行政庁に運ばれ、当日の事前投票分、外国からの投票分を加えて、再度投票数の確認が行われる。同時に個人投票分の確認も行われる。水曜日夜には国会の投票数が確定される。市議会、県議会の最終確認は投票日からおよそ10日後である。なお投票所および県行政庁での開票は公開され、誰でも見学することができる。

一口メモ

国政面での選挙の担当機関は国税庁選挙部であったが、2001年から選挙庁として独立機関になった。職員は12名(2009年)である。
各市において選挙の運営を行うのは選挙委員会で、選挙運営のために全国でおよそ4万人の市民が参加する(報酬あり)。全国では投票所数はおよそ5700ヵ所で、投票所ごとに最低3名の選挙管理人が必要である。
各政党は4月15日までに県行政庁に立候補者を届け出る。これによって、政党が選んだ立候補者以外の人が選ばれることを防げる。
各政党は4月15日までに県行政庁に投票用紙を注文する。この期日以降も注文することができるが、遅くとも投票日の45日前に投票用紙が供給されることが保障されない。
2回の国政選挙において最低1%を得票した党は、無料で投票用紙を得ることができる。そうでない場合は、費用は実費である。無料で得ることができる投票用紙は有権者の3倍までである。
50年代にアメリカのミシガン大学における投票行動研究の影響を受けて、スウェーデンでは50年代後半から投票行動の研究がヨーテボリ大学政治学部で行われ、毎回分析報告書が作成されている。スウェーデン放送の開票番組ではヨーテボリ大学政治学部の関係者がコメンテーターとして参加する。
スウェーデン放送は投票日に投票所調査を行い、投票所が閉まる午後8時に調査結果を公表、投票行動の最新の分析が行われる。

スウェーデンの選挙(動画、英語)
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まとめteみた.【選挙】

EU議会選挙-2009年選挙制度スウェーデンは統一選挙で、国会、市議会、県議会の選挙が同時に行われる。法律によって4年に一度、9月の第3日曜日に行われることが決まっている。解散総選挙も可能であるが、スウェーデンでは1958年に行われたのみである。スウェーデンの国会は...

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