ノルウェーの移民者

ノルウェーにおけるテロ事件の後、北欧の移民者問題について書かれることが多くなったが、相対的にステレオタイプ的な記事が多い(ドイツ、フランスなどの移民問題はよく知られているが、北欧の移民問題の特徴などはあまり知られていない)。 少しスウェーデンとノルウェーを比べてみた。外国籍の住民の割合はスウェーデンとノルウェーはほとんど同じである。しかし外国まれの割合はスウェーデンの 方が圧倒的に多い。その理由は移民者の構成(難民、家族、労働移民)によるものと思われるが、もう少し詳しい分析が必要である。

ノルウェーの外国生まれの住民の中で、一番多いのはポーランド、スウェーデン、ドイツ、デンマーク、イラクの順である。ノルウェーは好景気のため、労働移民も存在するが、他の先進諸国に比べて失業率は低い。現在、失業率はおよそ3%である。いわゆる移民問題を分析するためには、労働移民、難民、家族呼び寄せ、EEA内の移動など、移民理由による変化を見る必要がある。年により、それぞれの人数は大きく異なる。

テロ事件に関して、複数の日本の新聞が「移民(者)に対して寛容」という表現を使っていたが、内容が不正確で、また「寛容」という言葉が適切であるとは言い難い。例えば、ある新聞は移民者が生活費を支給されて労働市場教育を受けられることを「寛容」という言葉で表現していたが、これはノルウェー人であろうと外国人であろうとすべての居住者に適用される制度で、特に外国人が優遇されているわけではない。記事の中には、極右と同じ表現を使っている場合も見受けられた。また排他主義を唱える進歩党の支持増加を指摘していたが、このような政党は大衆主義的で、支持が増えたことが自動的に排他主義が増えたことを表してはいない。
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