ホームドクター制度再導入

ストックホルム市とストックホルム県では左右ブロックの支持率が接近し、選挙ごとに政権が変わっている。この結果、選挙ごとに政治が大きく変わる。医療におけるホームドクター制度導入は保守党の悲願で、今年の1月からストックホルム県において再導入された。一言で言うと、各住民は自由にホームドクターを選べるというもので、特別な理由がないかぎり医師に登録を拒否する権利はない。この制度は政治的意見の対立が大きい分野でもあり、これは机上論だという人も多い。今までは地区診療所が地区医療を担当していた。医師を自由に選べるようになって、原則的に県の南に住んでいる人が県の北部の医師を選ぶことも可能である。そして医師は必要に応じて患者を訪問する。さらに問題点はカルテである。現在、カルテはすべてが電子化されているのでなく、またストックホルム県における電子カルテの共有化は大幅に遅れている。このため、例えば高齢者が医師を代えた場合、新しい医師はこの高齢者がどの様な薬を取っているか不明である。

 スウェーデンの医療における大きな問題の一つは初期医療の機能であるが、保守党は住民が自由に医師を選べることにより質が改善されるという意見である。ある県では左右ブロックの合意のもとに、選択制度を導入した。しかしストックホルム県では選挙で圧勝したので住民の信頼を得ているという前提のもとに、選択制度を導入した。しかしこのミルトン・フリードマン(新自由主義的経済学者で、レーガン政権やサッチャー政権の経済政策の理論的支柱を提供した)的な選択の自由論は賛否両論がある。私の所にも選択制度の申請用紙が送られてきたが、多分選ばないであろう(この場合、自動的に近くの地区診療所に登録される)。インターネットでは地区診療所を比較するためにいくつかの指標が公開されているが、指標だけではわからないことが多い。(2008年1月29日追記、1月31日追記)
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