家族介護に現金給付

9月26日の朝日新聞によると、同居家族の介護に現金を給付する という千葉県野田市の方針についてもめているらしい。新聞記事からは詳しいことはわからないが、「介護の社会化を進める1万人市民委員会」が撤回を求める というのは行き過ぎではなかろうか。野田市が独自に、介護制度の枠とは別に認定ランクに応じて、市の税金から独自に現金を給付するというのは地方自治の観 点から野田市民が決めることであり、これを利用するかどうかは家族が決めることで、外野で批判すべきものでもない。 問題はこの独自の支給によって、高齢者ケアの他の対策がなおざりにされるかどうかである。もちろんこれにより、ヘルパーよりも家族による介護を望むという ことは考えられるが、これは個人あるいは家族の判断であり、ここまで他の団体が批判できるかどうか。介護の社会化という観点から必要なのは意識の改革、ヘ ルパーを得る可能性を増やすことであって、個人の選択を狭めることではない。また地方自治の観点から、住民が自分たちの介護を考えて政治を変えていくこと が必要である。同時にこれらの給付は課税対象でもないので、女性の収入あるいは将来の老齢年金対象かどうかという観点からも、市の住民が意見を言うことが 必要なのである。住民の政治レベル以上の政治家は現れないのである。

 しかし野田市長の発言もおかしい。「親が他人におむつの世話をして もらいたくないと言ったら、ホームヘルパーに世話してもらえとは言えない」と反論したらしいが、これと現金給付することとは別の話であって、現金給付自体 は市の高齢者ケア政策全体の中の一政策案として考慮すべき物なのである。この現金給付がこれらの政策的観点から考えられたのであればよいのであるが、一部 の首長は人気取りのために金のばらまき行政をしやすいのも事実である。(1999年9月26日記)
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