スウェーデン人は親を介護しない

スウェーデン人は親を介護しないというのは日 本ではよく北欧批判者が言うことだが、間違っている。北欧においては高齢者が子供と同居する割合は非常に低いが、南欧を除く他の欧州もアメリカも同居率は 20%弱で、南欧は30%ぐらいである。日本は現在約50%で、この同居率という点から見ると、日本と北欧はお互いに最極端に位置する。しかしながら北欧 では同居していないから介護もしていないということではない。

 1992年に行われた調査によると、同居していない子供から介護を受けて いるのは北欧では約20%で、これは欧州の平均数字である。なお一緒に住んでいる連れ添いから介護を受けているのも欧州平均である。このようにして同居形 態は違うが、家族介護については大きな違いはないし、同居していない家族との交流も盛んなことは多くの国際調査が証明している。やはり一番大きな違いは公 的介護を受けているかどうかである。これは北欧が欧州平均よりもダントツ高い。同居率が高い国などで問題となるのは遺産相続で、良く言われるのは公的介護 があるからこそ、金銭計算なしに家族の純粋な精神的愛情をつぎ込める。問題は同居すること自体にあるのではなく、それによって子供に選択の余地がなくなる ことである。それとまたこの同居率とその国の年金などの高齢者に対する収入保証と大きな関係があると私は思っている。つまり収入保証が十分でない国では親 は子供に頼らざるを得ないわけで、これと愛情とは何の関係もない。
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