給付付き税額控除

産経新聞に興味のある記事が載っている。日本で議論されている給付付き税額控除案は味噌も糞も一緒にした議論で、外国の例で消費税に関連づけられているのはごく一部である。

「オランダは01年の税制抜本改革で所得控除を全廃し税額控除に切り替えた。ただ、税額控除は納税額と支払う社会保険料の合計額までで、給付は行わない。スウェーデンも同じだ。いわば社会保険料も税と見なして公的給付を一体調整するわけで、「税を払っていない人に給付なし」という理念が貫かれている」と記事には書かれている。
「税を払っていない人に給付なし」というのは誤解である。スウェーデンの社会保険給付は居住に基づく給付と所得に基づく給付に分けられる。税金を支払っていなくても(つまり収入がなくても)、居住に基づく給付は受けられる。 なお所得に基づく給付は所得の何パーセントという形が多く、給付は税額に影響されない。多分、上記の例は就労所得減税のことだと思われるが、それをはっきり明記するべきである。公的給付全体のことだと誤解される恐れがある。
また社会保険料は雇用主が支払うのであって、「社会保険料も税と見なして公的給付を一体調整」されているわけではない。参考になる内容だけに、このような間違いは残念である。
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