認知症ケアの始まり

スウェーデンで、認知症ケアが注目されだしたのは70年代後半から80年代にかけてである。1979年にはストックホルムの病院でのデイケアがスタートし、ストックホルム郊外のウップランド・ブロ市ではグループホームが1977年にスタート、これらがその後のデイケア、グループホームのモデルとなった。
また1980年頃に、社会庁では認知症高齢者の長期医療ケアの責任は身体的長期ケアにあることが原則であると述べ、精神病院からの脱皮を方向付けた。これを受けて80年代初頭に、認知症高齢者の新しいケアとしてデイケア、グループホームが5つの市でプロジェクトとして始まった。同時に全国各地で、新しい方向性について社会庁と地方自治体関係者との会議が行われた。これによって、全国の地方自治体はデイケア、グループホームなどを計画し始め、80年代中頃からグループホームは急増した。

あまり日本で知られてないのは1985年に決定された住宅計画法である。これによって、高齢者、その他の長期的疾患者、精神病患者、障がい者も住宅に住めるようにすべきであると、その方向性が決定された。一般的に、これは「脱施設化」と言えるが、正確には「施設の住居化」である。
1984年にはデイケア、グループホームの全国調査が行われ、さらに1985年には老人ホーム、老人病院/ナーシングホーム、精神科、知的障がい者用施設などの住環境が調査された。さらに1989年には全国のグループホーム調査が行われ、「新しい住居形態」という形で、それまでの経験が分析された。政府はこれに基づいて、グループホームの新設および改築、ナーシングホームの改築などに補助金を出すプロジェクトを行った。1987年にはおよそ60ヵ所のグループホームにおよそ500人の認知症者が住んでいたが、1992年には830ヵ所、6700名まで増えている。
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