社民党の党大会

やっと社民党の党大会が終わった。来年は選挙であり、最大の党のプログラムは社民党の支持者でない人からも興味が持たれる。いくつかの福祉関係の話題についてまとめてみる。
スウェーデン政治において、福祉などの民営化問題はこの30年間で最大の対立問題である。原発の問題よりも対立は大きい。一般的に、保守党などは民営化に賛成で、左翼党は反対である。最大の党である社民党内には色々な意見があり、民営化に賛成の人もいれば、反対の人もいる。結果論からいうと、社民党は部分的にも民営化を許容せざるを得なくなってきたが、問題はどの様な条件において認めるかということである。

まず福祉分野における民営化に対して、労働組合などは営利団体に反対である。一方、賛成派は営利団体も認めている。党大会は折衷案を採択し、営利団体に対して反対決議は行わないこと、しかし質の保障などは厳しくする、ただし選択の自由制度に含まれるのは非営利団体のみであることを決定した。
私立学校の条件も話題に上がった。スウェーデンは営利団体にも公立学校と同じ条件で費用補償を行っている珍しい国である。党大会は、営利団体も認めるが、市と業務協力契約を行わなければならないこと、市議会が私立学校の設置に対してノーということが出来ることを決定した。
両親保険における父親の休暇取得が少ないことが以前から話題になっていて、平等の観点からより多くの父親が休暇を取ることが望ましい。3ヶ月間の父親の休暇を法律化することに関しては案としては除外しないが、この判断は家族がするべきである。

今回の党大会においては党内の対立問題はいくつかあったが、わりと早く折衷案が決まったということは、代議員が議論の「落としどころ」をわきまえていたような気がする。またこれによってロフベン党首の党内の力が増したことはたしかである。

関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

Re: 質問

> 私は保育の民営化に関心を持っています。貴重な情報をありがとうございます。
> 今回わからないところがあります。「ただし選択の自由制度に含まれるのは非営利団体のみであることを決定した」の部分です。前半で営利団体は認めるとあるのに選択の自由制度は非営利団体のみというのはどういうことでしょうか、教えてください。

あくまでこれは社民党案です。上記の案は、営利団体による保育園は市立保育園と同じような選択制に含まれないと言うことだと思われます。

> 安倍政権が今後5年で保育所定員を40万人増すると発表しました。

日本での議論も運営形態の問題から質の保障の問題に移るべきです。
プロフィール

Taro

Author:Taro
OKUMURA CONSULTING社代表
Sweden

スウェーデンの社会政策などを日本に紹介する仕事をしています。
詳しいプロフィール

カウンター
検索フォーム
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
RSSリンクの表示
リンク