第三者評価

日本の記事を読んでいると、第三者評価という言葉をよく見る。第三者とは利用者、運営者に対して第三者なので行政と思いがちであるが、日本ではそうではないらしい。また第三者評価の費用負担でもめている県があると聞いている。
スウェーデンでは第三者という言葉はあまり使われない。まず運営者は法律および契約によって必要な情報および統計を行政に提供する義務がある。そして国の機関である社会庁(現在はケア監査庁)および市が質の保障のための調査、監査を行う。一般的には市に専門員がおかれ、この職員が定期的および不定期に調査、監査をおこう。一方、ケア監査庁は国政的な観点から調査、監査を行う。そしてそのための費用はそれぞれの行政機関の予算に含まれている。
これらの評価を行うためには、市及び国政機関がそれぞれ同一の指標および方法を使うことが重要で、それでなければ比較ができない。この評価はいくつかの役割を担っていて、ひとつは絶対的評価、百点満点で何点であるとかの評価である。あとひとつは相対的評価で、分野ごとに(例えば利用者の一般的な満足度、食事の満足度)を市の間で比較するあるいは特別な住居ごとに比較することである。市の比較は主に行政的に使われ、評価が低い市はさらに力を入れることになる。また特別な住居間の比較は行政が評価の差異を分析したり、評価が低い民営施設の契約を破棄することもある。また利用者は特別な住居あるいはホームヘルプ事業者を選ぶ際に、インターネットで公表されているこれらの評価を参考にすることができる。

関係者の意見が異なる質問項目もあるが、原則的にすべての関連団体(ケア会社、非営利団体、地方自治体連盟、社会庁)はこのようなオープンな比較制度に賛成している。
数か月前に、日本のある行政関係者と話す機会があった。話題はスウェーデンにおける質の保障制度である。この人曰く。「スウェーデンのような制度を作ったら、我々は関連団体から串刺しになる」このようは状況らしい。

高齢者ケアの成績表

高齢者ケアの満足度
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Taro

Author:Taro
OKUMURA CONSULTING社代表
Sweden

スウェーデンの社会政策などを日本に紹介する仕事をしています。
詳しいプロフィール

カウンター
検索フォーム
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
RSSリンクの表示
リンク