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高齢者の住居問題改善案

スウェーデン政府は高齢者の住環境改善のため2014年委員会を設置し、委員会は改善案を10月5日、政府に提出した。

報告書は4つの分野における改善案を提案している。
1.既存の住宅のアクセス改善
集合住宅地におけるアクセスを改善する(段差の解消など)。
集合住宅におけるエレベーター設置に対して、費用の半分を補助する。
集合住宅におけるアクセス指標を開発する。

2.「安心住居」の増加
70歳以上の高齢者を対象とした「安心住居」への国庫補助を続ける(原則70歳以上であるが、場合によっては65-69歳でも可能)。新築の場合、2800クローナ/㎡、改築 2200クローナ/㎡。最高面積は60㎡、共有部分は20㎡/戸。新築の場合、トイレ、寝室はアクセスの強化。賃貸か共同組合型賃貸。最低10年間は「安心住居」として運営。
共同的住居をスタートするための補助を行う。
住宅供給法に市の福祉局の関与を明確化する。
(「安心住居」は、すでに2010-2014年に国庫補助の対象であった。この時に比べると、1.補助額が増額されている。2.対象面積が35㎡から60㎡に増やされた。3.利用権買い取り形式の住居は対象から外された)
(報告書では損益分析がされ、「安心住居」の建設により特別な住居の必要性が減るので、市の経費節減になると結論づけている。なお「安心住居」の建設費は住宅会社の負担なので、計算には含まれていないようである)

3.引っ越しをして住み続けることの改善
住宅補助の限度額を5000クローナから7300クローナまで上げる。
75歳以上の高齢者の引っ越し費用に対する補助
住宅供給法に市の責任を明確化。
75歳以上の高齢者に対するホームヘルプ決定の簡素化

4.住居におけるアクセスおよび一体感を持てる住居に関する研究強化
建築基準法におけるアクセスに関する条件見直しのため、2017年から2021年まで研究費として毎年2千万クローナ出費。
「安心住居」の意味、戦略および援助形態を継続的に発展させるため、住居形態としての「安心住居」の全体的評価。
機能障がい者のゴミ処理方法に関して研究。

このために5年間で26億クローナを予算化する。
これから関係者の意見を聞いて法案が提出され、うまくいけば2017年からの施行が計画されている。

まだ案ではあるが、ある程度の方向性が見られる。
1.出来るだけ長く在宅に住み続けられるという在宅主義は維持される。
2.在宅に住み続けられないほどの介護の必要性がある高齢者に対しては、特別な住居あるいは介護住居への引っ越しが選択され、入居は行政決定である(介護住居は普通、ユニットケアである)。
3.在宅に住むことに不安を持つ高齢者に対しては、(法律的には一般住居に含まれる)「安心住居」での入居が可能性として導入される。ただし「安心住居」への入居に行政は関与しない。また介護が必用な場合、ホームヘルプ/訪問看護を市に申請し、「安心住居」にはホームヘルプ、訪問看護は付いてはいない。
4.このように特別な住居と「安心住居」との違いは、第1に入居に行政決定が必要かどうか、第2に介護/看護が付いているかである。しかし「安心住居」はまだ数年の経験しかないので、将来的には内容が変わる可能性も存在する。

2015年10月8日追加、編集
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