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銀行口座の開設と認証方式

スウェーデンでは銀行口座を開設するために原則個人番号が必要である。インターネットでホームページの口座開設ページに個人番号を記入する。そして個人認証を行うために携帯の認証アプリを開く。口座開設ページと携帯のアプリはリンクしていて、アプリに銀行名が出てくる。そして個人の暗証番号を記入する。これで個人認証が行われ、ホームページにある新規口座開設ページから次のページに飛ぶ。するとすでに名前、住所が出ているではないか。私はこの銀行の顧客ではないので、この銀行がすでに私の名前、住所を知るはずはない。理由は簡単である。銀行などはSPARという個人情報登録機関とオンラインで結ばれているからである。SPARは公文書公開の原則に含まれる国税庁の住民登録情報および確定所得情報(1年前の確定所得情報)などを社会に提供することを目的として機能している(有料である)。銀行とSPARをつなぐのは顧客の個人番号である。言い換えれば、個人番号が分かれば名前、住所が分かる。あくまでも銀行などが個人番号を示して、個人番号主の名前、住所を知るということで、SPARから個人番号が提供されるわけではない。物を現金で購入するときは、名前などの個人情報は求められない。しかし請求書に対する後払いを選べば、企業は購入者に個人番号を求める。これによって購入者の名前、住所が正確であるかのチェックが出来る。

銀行口座に話を戻すと、画面に出てきた名前、住所が正しいことを確認し、他の情報も記入してクリックすると、画面が変わり口座が新規に開設されたことが明示される。一様口座番号をメモしておくが、この銀行に新しく接続する場合は口座番号を知らなくても良い。個人番号と電子認証番号でアクセスできる。これで新規の口座開設は終わった。後日、他の銀行口座からこの銀行口座に預金を移した。

インターネットでの認証システムは3種類ある。一番簡単なのは個人番号と4桁の暗証番号の組み合わせであるが、これは徐々に廃止されている。二番目は個人番号とカード読み取りによる電子認証との組み合わせである。三番目は個人番号とBANK IDと呼ばれる携帯アプリによる認証方式で、現在この方法が一番普及している(インターネットバンキングの場合、携帯電話さえあればいちいちカードを持っていなくても良い)。
なお上記のSPARは主に銀行、信用会社、電力会社、住宅会社などが利用し、有料である。他の人(個人番号を持っていること)の名前、住所などを知りたい場合は、国税庁の情報サービスを利用する(個人の場合、ファックスで最高8人まで知ることが出来る)。この機能を一番利用しているのはマスコミである。

住民登録は国税庁住民登録部が管理し、その情報はおよそ10近くの国政機関、地方自治体にほぼ毎日オンラインで連絡されている(その一つが上記のSPAR)。なお(DV、脅迫など)特に住所などを秘密にしなければならない場合、個人情報は行政機関以外には提供されない。なおスウェーデンでは個人番号の使用制限は特に定められていないが、個人番号が必要な時に使用することが出来ると定められ、データ監査庁が監査を行う。たとえば民間会社も個人番号を使うことが出来る。以前は個人番号を顧客番号として使い、顧客宛の手紙で個人番号が見えるようになっていた場合もあった。これは良くないということで、外から個人番号は見えなくなった(個人番号を顧客番号として使用することは認められている。このため上記の銀行の場合も個人番号でのアクセスが可能なのである)。また個人番号はIDカードに書かれていて、個人認証が必要な時はIDカードを見せる。

スウェーデンでは個人番号を得るには、1年以上の滞在(予定)が基本である(言い換えれば、原則的に個人番号があることが住民である証明でもある)。原則1年以下の滞在者には個人番号をは与えられない。個人番号がなければ銀行口座は開けないという問題があったので、外交関係者にも個人番号が与えられるようになった。また難民申請者は住民ではないが、移民庁から一時的番号が与えられ身分証明書が作成される。そして医療機関利用時などにはこの証明書が利用される。

2018年7月22日追加
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