スウェーデンの人口はおよそ964万人

今日、2013年度の人口統計が発表された。2013年12月31日現在、スウェーデンの人口はおよそ964万人で、前年度比で8万9千人の増加である。これはこの70年間で最大の人口増加数でもある。このうち自然増加が2万3千人で、出生数が死亡数を上回っている。また移民超過は6万5千人で、シリアおよびソマリアからの難民は増加した。
なお出生が一番多い日は4月11日で、5月、6月、8月の出生数は大い。女性の平均初婚年齢は33歳、男性36歳である。また婚姻が一番多かった日は6月15日で、夏の土曜日に結婚する人が多い。
ストックホルム市の人口は89万7700人で、今年の春頃には90万人を越えると予測されている。

スウェーデンの世帯数

スウェーデンでは最後の国勢調査が行われたのは1990年である。その後は住民登録情報によって人口統計が作成されてきた。しかし住民登録情報だけではわからないことが一つあった。それは世帯数である。しかし住民登録方法の改正によって、2012年国勢調査廃止後初めて世帯数の把握が可能になった。
これによると、2012年の世帯数はおよそ418万で、これは1990年に比べると9%の増加である。世帯種別には、単身世帯が一番多く37,7%、次に子供なしの単身世帯24,9%になる。

下の図は、男女、年齢別の単身者の人数である。オレンジ色が女性で、青色が男性である。男女の単身者数は年齢によって大きく異なるのがわかる。

スクリーンショット 2013-12-07

住所の開示制限

逗子のストーカー事件で、住所などの個人情報保護が話題になっている。スウェーデンでは住所などの情報は原則公開であるが、場合によっては秘密にすることができる。すべての住民登録は国税庁住民登録部が行っていて、秘密には3種類ある。第1は、住民登録情報に「旗を立てる」ことである。住民登録情報の変更は多くの国政機関に1-2日中に連絡される(オンラインで結ばれている)。地方自治体には1週間以内に連絡される(大都市ではその日のうちに)。これらの機関では、旗が立てられた情報の公開制限を独自に判断する(ただしこれらの機関は法律によって個人情報を扱っているので、情報は秘密であることが多い)。2番目は、国税庁が住所変更を書面で記録するが、データベースに登録しないことである(この結果、住所変更は地方自治体を含む他の機関には連絡されない)。第3番目は名前、個人番号を新しく作り直すことで、これは警察に申請する。
なおスウェーデンではすべての納税は国税庁、社会保険関係は社会保険庁、住民登録は国税庁住民登録部で行うので、地方自治体の窓口などで第三者が入手できる個人情報は多くない(公文書を除く)。

住民登録

住民登録と住所

最近、銀行や保険会社から来る手紙に書いてある住所の書き方が変わっている。これらの団体は顧客の個人番号に従って、国税庁の住民登録部の住所情報を得ているので、元々の住民登録部の住所の書き方が変わったことによる。

今まで住民は何々通り何番何階という風に登録されていた。スウェーデンは1990年以降、国勢調査はしていないので、問題となるのは子供のいない世帯の把握ができなくなったことである。つまり住所が同じでも一人で住んでいるのか、事実婚なのかがわからない(住所登録上では、同じ住所である)。このために、政府は住宅会社などと協力して、すべての住居に番号を振り、2011年から使用されるようになった。これによって住所は何々通り何番何号室に変更されたのである(もちろん郵便は、古い書き方でも問題はない)。国税庁の住民登録情報は毎日更新され、12月31日現在の住民登録情報が人口統計の基礎となる。銀行や保険会社の顧客リストは個人番号とともに登録され、個人番号を通して住所情報が更新される(行政機関が個人番号を提供するわけではない)。
住所証明が必用な場合は、国税庁住民登録部のホームページで個人番号を入力するだけである。証明書が現住所に送られてくる。引っ越しした場合、住所変更会社(住所変更を扱っている郵便関連会社)に連絡すれば、自動的に国税庁の住民登録部の住所変更もできる。新しい住所は行政ネットワークを通じて他の行政機関に連絡され、銀行などの企業も利用する。

国勢調査の廃止
個人番号と住民登録

スウェーデンの晩産

日本では晩婚、晩産が話題になっている。1970年、スウェーデンでは女性の初婚年齢と第一子出産年齢は共に24才であった。その後、晩婚化、晩産化し、徐々に二つの数字の差は開いていった。そして2012年、母親の平均出産年齢は30,8才で(第一子出産年齢はおよそ29歳)、女性の初婚年齢は33,4才である。

長期的に見てみると、いくつかの傾向が浮かび上がる。250年間の出生統計によると、以前は40歳以上の母親の出産が多かったが、1900年頃から急減している。しかし40才から44歳までの母親の出産はこの40年間で若干増えている。母親の平均出産年齢は、1900年頃まではおよそ32歳であった。このため最近の平均出産年齢の上昇は長期的に見てみると新しい現象ではない。

最近の第一子出産年齢を比べてみるとおもしろい現象が存在する。2005年頃、日本女性とスウェーデン女性の第一子出産年齢はほぼ同じであった。その後、スウェーデン女性の第一子出産年齢の上昇が止まったので、2011年では、日本女性の第一子出産年齢はスウェーデン女性より1.2歳高い。

移民者とは誰か?

スウェーデンでは90年代から移民者という言葉の使い方に疑問が出されていた。外国籍か、外国生まれか。スウェーデン生まれの第2世代も含むのか。このため、現在では政府文章などにおいては移民者という言葉の使用は減り、外国生まれという言葉が使われることが多い。
外国籍の居住者は1960年代および2000年代に増えたが、外国生まれで見ると、1960年代から継続的にに増えている。つまり帰化した人が増えたことである。この間、出身国も大きな変化があった。60年代は労働移民が多く、フィンランド、ユーゴスラビア、イタリアなどが多かった。90年代になると、移民のカテゴリーは難民および家族呼び寄せと変わった。移民の理由で一番多いのが家族の呼び寄せで、次に亡命/難民、就労、留学と続く。

住民登録法による移民者とは海外から住民登録変更をした人をさし、国籍とは関係がない(最低1年間の居住を目的とし、許可書を持っていること。ただし北欧諸国の住民は許可を必要としない)。このため移民者のおおよそ20%がスウェーデン国籍者で、一時的に海外で働いたあるいは就学していた人であろうと思われる。なお2番目から、シリア、アフガニスタン、ソマリア、ポーランド、イラク、デンマーク、中国、タイ、フィンランドの順である(2012年の数字)。

2012年12月末現在、外国籍の居住者は住民全体の7%である。外国生まれの居住者の割合は15,4%になり、一般的に移民者と呼ばれる場合はこの数字が使われることが多い。一番大きいグループはフィンランド生まれで、およそ16万人である。2位以下は順に、イラク、ポーランド、ユーゴスラビア、イラン、ボスニア/ヘルツェゴビナ、ドイツ、トルコ、デンマーク、ソマリア、ノルウェーである。なお外国の背景がある居住者(外国生まれ+外国生まれの両親からスウェーデンで生まれた子供)の割合はおよそ20%である。

スウェーデンの難民受け入れ

Immigration and emigration 1960-2012 and forecast 2013-2060

2012年の人口動態

2012年度の人口動態が発表された。スウェーデンの人口は 2012年12月末およそ956万人で、前年度に比べておよそ7万3千人増加した。人口増加は自然増加と移民超過によるもので、移民超過はおよそ5万1千人、出生から死亡を差し引いた自然増加は2万1千人である。なお高齢化率は19,1%である。
2012年、婚姻が多かった日は2012年12月12日で、2168組がこの日に婚姻している。次に多いのは6月9日の土曜日である。
なおスウェーデンではもう国勢調査は行われていないので、この結果が確定人口になる。

日本では人口の減少が始まっているが、2060年までの人口推計によると、スウェーデンの人口は増えていく。移民超過は年によって変化はあるが、自然増加と移民超過の割合は1対2ぐらいである。
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Taro

Author:Taro
OKUMURA CONSULTING社代表
Sweden

スウェーデンの社会政策などを日本に紹介する仕事をしています。
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